村の記録
かつて寄宿舎だった
2016.10.28
- 子ども
- 空き家を繕う
移住体験施設として改修ワークショップ中の「セヤハウス」。
今日は、各部屋をどう使うのか、どの部分の改修を優先させるのか、身内が集まってセヤハウスで打ち合わせをしてました。これをしないと、全体の費用なんかも見えてこないので、重要な打ち合わせです。なのでみっちり話し合う、はずだったんですが。。
会議早々、元上世屋住民(離村者)のタダシさんが車で通りがかって、立ち寄ってくれました。
「こんなとこ、なにするだぁ」
「いやぁ、移住者向けの拠点施設を作ろうと思って」
そんな話から、この建物がかつて、小学生の寄宿舎だったことの様子が少し浮かび上がってきました。
かつて、上世屋には分校があり、雪が深くて通えなくなる隣村の子どもたちは、冬になると、土日以外をこの建物で過ごしていたそうです。
「寮長なんかはおらんかっただろうで。子どもだけでご飯もしとったんだろう。冬場は野菜が凍らんように、庭のところでムシロに一冬分の野菜を包んでなぁ」
「寄宿舎ができる前は、村が持ち回りで子どもたちを預かっとったんだぁ」
以前のワークショップで石膏ボードをはがしたとき、土壁にクレヨンでひっ算している落書きが出てきて、子どもたちが過ごしていた雰囲気を味わったのですが、まさか、子どもだけで冬を過ごしていたとはなぁ。今じゃ考えられないな。
などと、話が盛り上がり、セヤハウス改修担当者で元学芸員でもあるイノモトさんの民俗探求心に火がついて、麻の栽培の話から牛耕、縄代わりにした蔓の話など、気がつけば朝9時から始めた会議が11時を回っていました。
タダシさんが「そろそろ」と帰った後、数分間本来の打ち合わせをしました。
それほど忙しくない季節の雨の一日。会議はぐっと短縮したけど面白かったので、まあいいか。